くも膜下出血発生後の意識回復を早めるには

不慮の事故で起こってしまったくも膜下出血ですが、その症状から早く回復して欲しいと願うのが多くの患者の身内の思いです。
今回は、そんなくも膜下出血発生後の意識を回復するために具体的にどういった事が効果があるのか、病気の発症時から、患者の状態に分けて紹介いたします。

くも膜下出血の手術後から意識回復まで~初期~

くも膜下出血によって意識を失った場合は、長期の昏睡状態を避けるための対応が非常に大切になります。
そのために、注意して行って欲しいのが患者に対する声がけになります。
患者に対する声がけを行うと、声がけがない場合に比べて著しく回復が見込めるということになるのです。
しかも、患者は意識昏睡中に身内の声とそれ以外の人の声との聞き分けができることが知られています。
身内や親しい人に声をかけられると、反応が起きて非常に回復が早いことが知られています。
ですので大切にしていただきたいのは、患者に対して、積極的に反応が無くても声をかけるようにすることが大切なのです。

具体的は、どういった内容を話せばいいのかというと、「大丈夫、手術成功したよ」「安心して、そばにいる」といったような、患者を安心させるような言葉を使用するようにします。
他には、具体的にして欲しいことを伝えるようにすることです。
「手動かせる」「目を開けて」といったような回復を促す動作を耳元で言うことで回復が大きく望めるのです。
また、体の一部分を触るといったような事も非常に回復を大きく促すようになるのです。

声かけ
声かけをすることで、非常に回復が早いことが知られています

くも膜下出血の手術後から意識回復まで~中期~

音声に対して体が動くようになった、目を開くようになった段階での意識回復の刺激に関して紹介いたします。
最初に、音声に対して体が動くようになった場合は、ラジカセや携帯の音楽プレイヤーでもいいのでベッドの側に置いて患者の好きな音楽をかけるようにして下さい。
好きな音楽というのがポイントで、好きな音楽を聞くと人間の脳がリラックス態勢になり非常にストレスの脳内物質の減少が望むことができ、回復が早くなります。

目が開く場合は、視覚の刺激が大切になってきます。
注意して欲しいのは、患者の視覚は完全では無くて、見えているようで見えないといった状態だということです。
看護している側は、目が開いたことによって私達が見ているのと同じようなものが見えていると考えがちですが、そうでは無いのです。
光が入っているけど何?といった意識の状態で、正確に物を捉えていることが出来ないのです。

そのため、目の刺激に対しては、大きな写真といったような物を患者が目に入る場所に貼るというようなことを行います。
認識する能力がついてきた時点で写真のサイズを小さくしたり複雑なものが写っているうような写真にすることが大きなポイントになります。

写真
目に入る場所に写真等を貼ることで、視覚が刺激を受けます。

くも膜下出血の手術後から意識回復まで~後期~

視覚が物事を捉えられるようになった場合は、文字を書いたプラカードといったような物を使用するのが大きな基本になります。
基本的に、注意して欲しいのが、最初から漢字の入ったほう、単語帳に要望を書くようにして下さい。
ひらがなにすると、意識の回復が遅くなります。
文字を認識するということは非常に脳の能力を使います。
そのためある程度意識の回復が見込んだ状態でするようにして下さい。
また、プラカードに書かれている言葉を音読するといったようなこともするようにするといいのです。

くも膜下出血が起こって意識回復するまでのまとめ

くも膜下出血が起こって意識の回復までは、大変時間がかかります。
そのため、段階を経たケアが大きなポイントになってくるのです。
患者の苦痛にならないように、いかに回復を促していくか、それは患者の回復を望む私達でもできることなのです。

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