緊張型頭痛とデパス

「孫悟空」と聞いて、何を思い出すかで世代がバレてしまいます。

  • (1) アニメ! とくれば最年長は1980年代中頃以降に小中学生だった人々。
  • (2) 悟空が俳優とか、あの俳優が三蔵法師の西遊記!! とくれば1970年代のどん詰まりに小中学生だった人々。
  • (3) 虫プロアニメの悟空の大冒険を持ちだしたら、これは1960年代後半に小中学生だった人々。

そのうち、(2) と(3) で共通なのは、頭に金輪をはめていて、か弱い三蔵法師が般若心経を唱えると、孫悟空が頭を抱えてのた打ち回るという事になっています。
広大無辺な神通力と傲岸不遜な性格の石猿を物理的にコントロールする方法としてはこれ以外にありません。

緊張型頭痛と言うと思い出すのが、この孫悟空の金輪です。
本来は緊箍児という難しげな名前(もともとが中国語なんだからしょうがないですが)で、三蔵法師が唱えるのは般若心経ではなく緊箍呪と言うものであるらしいのですが、ともあれ痛そうな魔術です。

「わたしの頭痛はまさにこれ」と言うセリフを吐いた女性がいて、職場備え付けの薬箱を持ちだして頭痛薬を飲ませた事がありました。
某コンビニ弁当製造工場の午前3時半ごろから4時にかけての話です。
契約では午後8時から午前4時までの8時間労働だから、この時間に帰るのは言わば「定時」と言うものなのですが、年末の繁忙期の事とて残業が当たり前で、午後8時から午前8時までという、地獄の12時間労働の連チャンで、おまけにキツキツのシフトで「誰も抜けてはならぬ」状態でした。

「よほど頭が痛いんだべな」と思う程度でした。

それに、男性の頭痛の原因が脳神経外科的なものと肩凝り首凝りだけに限られるのに、女性の頭痛はそれに産婦人科的なものが加わるという理解がありました。

「それにしても、仕事にならないような頭痛で、偏頭痛でもなさそうなのって」と、謎だったので休みの日に図書館で頭痛に関わる本を読んでいたら、「ヘルメットをかぶったような」とか「孫悟空の金輪をはめられている感じ」と言うフレーズを見つけました。

その頭痛の名称は「緊張型頭痛」というものでした。

緊張型頭痛は、偏頭痛のような激しい痛みはありませんが、頭の周囲を締め付けるような鈍い痛みが30分~7日間続きます。
よく「ヘルメットをかぶったような」とか「孫悟空の金輪をはめられている感じ」と表現されます。
下は幼稚園児から上は高齢者まで、その年齢層でも見られ、時々頭痛がおこる反復性緊張型頭痛と、毎日のように頭痛が続く慢性緊張型頭痛とがあります。

この頭痛にも随伴症状があって、肩や首の強い凝り、めまい、ふらつき、全身のだるさなどを伴うことがあります。

「それか」と言うことで、納得したのですが、あの時飲ませた赤い箱の白い錠剤の事が気になって、今度は頭痛薬について調べ始めました。

なまえはアルファベットで「Despa」、カタカナでデスパといいます。

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