くも膜下出血と脳梗塞

はじめに

くも膜下出血を発症して、手術による処置、予防処置が良好に行われても、4日以降くらいから2週間位の間でかなり高い確率で発症すると言われる、くも膜下出血による脳血管攣縮(脳の血管が縮まるもの)が発症する場合があります。これが原因で脳血管が詰まって脳に栄養が届かなくなり脳梗塞を発症します。

一般的に脳血管攣縮に対してはまだ、はっきりとした原因と決定的な治療法が確立していないようです。
それでは、くも膜下出血と脳梗塞との因果関係についてお話していきましょう。

脳血管攣縮が原因による脳梗塞

一般的にくも膜下出血を発症して術後約2週間位で脳血管の縮みである脳血管攣縮が発症されると言われます。
脳の血管が縮むと血管が細くなり、血液が通りにくくなり、血腫(血管内に血液が固まってしまうこと)が出来きて脳内に血液により栄養分が循環しなくなってしまい、脳の組織が死んでしまうことによる脳梗塞を併発することがあります。

くも膜下出血の合併症でよく言われる脳血管攣縮ですが、いまだにはっきりとした原因と決定的な治療法がないような状態で高い割合で発症されるようです。
脳血管攣縮の治療法としては、バルーンカテーテルによって血管を広げたり、マイクロカテーテルによって血管内に直接薬剤を投与したり収縮を和らげるようにする処置や、処置後に血が固まりにくい薬剤の投与などがあります。
これらによって脳血管の収縮を抑制させる処置が行われます。
しかしながら、このような処置を行われても脳血管の収縮はされてしまい、血管のどこかで血が固まってしまい血腫ができ脳梗塞を発症してしまうことはあります。

内血管手術の合併症

カテーテル処置などの為に血管の内側を傷つけてしまい、これによって血管から出血して血栓(血管の内膜が傷つき内膜の物質が血小板などと付着して血管内の内膜が細くなること)ができてそれにより結果的に脳梗塞を引き起こしてしまうことがあります。
また、処置の際血管が破裂してしまうこともあり、それにより出血がおこり脳内出血やくも膜下出血を引き起こす原因となることもあります。
その他は、手術による感染症などがあげられると思います。

まとめ

くも膜下出血も脳梗塞も一般的に言われる脳卒中と言われる脳血管障害に当てはまります。
脳梗塞は単独で発症することがありますが、くも膜下出血との併発されることもとても多くあり、くも膜下出血を発症してその後に脳血管攣縮が起こり、脳が縮み血管がつまり脳に栄養分が循環しなくなり、そして脳梗塞となるような経緯をたどることが多いようです。
くも膜下出血自身とても亡くなる確率と重度化が高い病気の一つですが、脳梗塞も同様に重症化と亡くなるという可能性も高いです。
くも膜下出血の病状がひとまず落ち着いても、時間が経過して様々な合併症があらわれることが多いので気が抜けない状況が続きます。
くも膜下出血発症して1カ月位は注意が必要な状態です。

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