偏頭痛の原因は血管の拡張?

偏頭痛の起こるメカニズムはまだ完全に解明されてはいません。
しかし、血管が何らかの原因で拡張すると症状が現れるのではないかと言われています。
血管が拡張する原因として、三叉神経や交感神経が興奮状態になった時や、環境に対する変化等があげられます。

血管は収縮と拡張を繰り返します。
これは人間の体に備わった能力で、自分の意思では血管を収縮させることも、拡張させることもできません。

例えば、寒いところにいれば手足の先といった抹消の血管を閉めて熱を産生しようとします。
逆に入浴したり発熱すると全身の血管が拡張して、熱を放出しようとします。

また、緊張やストレスがかかると交感神経が刺激され、体は戦闘態勢に入るので血管が締まります。
逆にリラックスすれば副交感神経が刺激され、血管は拡張します。
何等かの病気でショック状態になれば、手足の抹消よりも心臓や脳への血流を優先して血圧を上げようとするので血管は締まります。
アレルギー症状の時には血管が拡張します。

こんな具合で、血管というのはいろいろな理由で収縮と拡張を繰り返すことで全身の血流や血圧を維持しているのです。

偏頭痛の薬は血管収縮剤なの?

偏頭痛が血管の拡張によって痛み刺激が伝わるので、血管の動きが関連していることはわかっています。
だったら、痛い時には血管を収縮する薬を使えばいいんじゃない?
と思うかもしれませんが…血管収縮剤というものは、そう簡単に使える薬ではないのです。

人間の体は常に必要なだけの血流を循環させるために、体が無意識に自己調節しています。
無意識で血管をコントロールするなんて、すごいですよね。
そして血流(心拍出量)というのは何で維持されるかというと、下の要素が絡み合って決まっているのです。

  • 一回拍出量
  • 血管抵抗(血管の収縮・閉塞や拡張・虚脱)
  • 脈拍

ですから、血管収縮薬を使えばいいというものではないのです。
血管が収縮されたら、今度は脈拍を落とすことで人間の体は丁度いい心拍出量を保っているのです。
それに、血管収縮薬というのは簡単に言うと血圧を上げる薬でもあります。
下手に使えば、脳内出血等の重大疾患を起こす危険性もあるのです。

偏頭痛の薬はどんな薬?

偏頭痛の治療は薬物療法だけではありませんが、薬物療法には急性期治療薬と予防薬に大別されます。
特に痛みがひどい時に使うのが急性期治療薬。
これは偏頭痛の原因になる血管拡張を直接作用するものではありません。
偏頭痛の原因となる頭の血管に作用して、異常に拡張してしまった血管を収縮させるものです。
そして三叉神経にも作用して痛みを起こす血管作動性物質が出て痛み刺激として感じるのを防ぎます。
急性期治療だけでなく予防治療も同時に行います。

偏頭痛自体が何かしらの原因で血管が拡張して起こるものなので、その原因自体を取り除くことも必要です。
例えば増悪させるような因子である光刺激や入浴、アルコール、血管拡張作用のある食べ物の摂取…こういったものを控えましょう。

たかが頭痛で病院に行ってなんかいられない…と考えて、つらい頭痛に長い時間耐えていませんか?
必ず自分の症状や何をきっかけにして起こるのか等を専門の医師に伝え、偏頭痛としてあなたの症状に合った薬を処方してもらいましょう。
つらい偏頭痛を少しでも楽に・短い時間で乗り切りたいものですね。

偏頭痛を和らげてみませんか?

『偏頭痛はある程度専門的な治療にかかる必要がある』とこのサイトで述べていますが、実は偏頭痛を和らげる商品が出ているのも事実です。
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皆様の偏頭痛が少しでも和らぎますように。

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