• トップページ
  • 統合失調症の被害妄想を理解するための3つのポイント

統合失調症の被害妄想を理解するための3つのポイント

統合失調症の症状には、被害妄想があります。
被害妄想とはその名の通り、自分に被害が及んでいると妄想する事にあります。

ただ、被害妄想が強い性格を持つ人もおり、すれ違いからそうした被害妄想が大きなトラブルになる事は一般人でもある事です。
そうした人と統合失調症の被害妄想はどう違ってくるのでしょうか?

1.どういった被害妄想があるのか

統合失調症の被害妄想は多岐に渡ります。

自分が攻撃されているように思う被害妄想が最も多いです。
これはどういうものかというと、街中を歩いていると見知らぬ人が自分への悪口を言っているのではないかと思うようになったり、「この人は自分の事を嫌っている」と思い込んだり、危害を与えられるのではないかと思い込んだり、マンションの騒音など些細な事で「これは自分に対する攻撃だ」と思い込んだりする事です。
これは被害妄想の典型的なもので、最も多いものです。

物盗られ妄想も少ないですがあります。
自分のものが盗まれるのではないかと妄想をする事です。
そのためにわざわざ家のドアを厳重にしたり、鍵の閉め忘れがないか何度も確認したりします。

監視されているという被害妄想も多いです。
酷い場合だと、集団で監視されているのではないかと思い込んだり、部屋でだれかに聞き耳を立てられているのではないかと思い込んだり、宇宙人に電波で監視されているなどの被害妄想を抱く場合があります。
また、特定の個人が監視していると思う事もあります。

幻聴などが加わると、幻聴が誰か特定の人の声に聞こえて、攻撃されているのではないかという被害妄想を持つ事もあります。
幻聴というのは、言い方が悪いですが万能な攻撃材料です。
何にでもなれます。
どんな言葉にでもなれますし、誰の声にもなれます。
そうした幻聴に被害妄想を抱くと、どんな被害妄想になるか普通の人では見当もつきません。
上司・先輩・先生に毎日罵倒されていると思い込んだり、宇宙人に電波で攻撃されているという被害妄想もでてきたり、お隣さんに毎日攻撃されていると思う込む事もできます。

2.被害妄想を消すにはどうすればいいのか

被害妄想はひたすら耐えるしかないです。
そして、投薬治療によって妄想を減らしていくしかありません。

妄想を抱くというのは、人間の根本的なものです。
人間の選択肢は何が作っているのかというとそれは妄想です。
妄想を現実にするという行為が、夢を叶えるという行為であり、人間はそれに向かって行動しています。
だから大人はゲームやアニメが妄想に影響を与えるのではないかと思い込み、「妄想と現実の区別がつかない子供」などという意味の分からない言葉を信じるのです。

「妄想と現実の区別がつかない」というのは統合失調症の人の特権であるともいえるのかもしれませんが、妄想と現実はつながっています。
だからこそ、そうしたものを消すには薬で押さえつけるしかないのです。

3.強固な被害妄想には注意が必要

被害妄想が原因で犯罪をしてしまうケースもあります。
攻撃的な人格というのは、攻撃される事で生まれます。
常に攻撃されていると被害妄想を抱いている統合失調症の人は、そうした攻撃性を持ち合わせているともいえ、暴力や殺人などを「自分を守る正当な理由で」犯してしまう事もあり得るのです。

そのため、早期に投薬治療を行う事をおすすめします。

さいごに…

被害妄想は統合失調症の中でも厄介な症状の一つです。
そして、投薬治療でしか治せないという特性を持っています。
そうした特性があるからこそ、しっかりとした治療を行うべきですし、症状に気づいた場合は早く治療を行うべきです。
被害妄想自身を自分のアイデンティティーとしてしまう事もあり、そうならないように努力をする必要があります。

人気の記事

サイトリンク

免責事項